【心あたたまる系】やなせたかし著 『明日をひらく言葉』【感想・書評】

最近、気持ちが沈んでいる。

ついこの前までフリーランスなんて辞めて、もっとこう、働きマンのようにバリバリ刺激的に、色々な人と関わりながら生活したいと思っていたんだけど、実際に就職が決まってからは意気消沈。ホントにやっていけるのか?そもそもベンチャー企業って大丈夫なんか?見込み残業代って、ええんか?半端ないブラックなんじゃないか?と不安に陥っている。

 

そんなこんなでメンが減らってるので最悪を想定してウシジマくんを読む傍ら、希望を持つために自己啓発的な本を読んでいる。

 

 

というワケで今回は、「明日をひらく言葉」について、読了後のレビュー・感想をまとめていきます。あ、記事本文では随所にネタバレや本文の引用もあるので、気になる方はここらでブラウザバックしてね。

 

 

 

 

「明日をひらく言葉」
概要・おすすめポイント

(愛蔵版)やなせたかし 明日をひらく言葉

大人気キャラクター「アンパンマン」や国民的唱歌「てのひらを太陽に」の父、やなせたかしさん。幼少期は劣等感に悩み、戦争も経験し、作品がブレイクしたのは七十歳手前と、その人生は必ずしも順風満帆ではなかったといいます。

 しかし、どんなときにも希望を失わず前へ進んできた彼の言葉からは、生きることの素晴らしさやよろこびがビシビシと伝わってきます。

 本書ではそんなやなせさんの心がこもった、ユーモアあふれる深い言葉を精選。忘れかけていた大切なものが、きっと見えてくる一冊です。

引用:PHP研究所「明日をひらく言葉」

 

created by Rinker
¥513 (2024/09/19 15:05:54時点 Amazon調べ-詳細)

 

「明日をひらく言葉」を読んだ感想・レビュー・心に残ったポイントは以下のような感じ。

 

 

前向きになれる

内容・目次としては

  • ひとはひとをよろこばせることが一番うれしい
  • 一寸先は闇でも、その一寸先には光がある
  • 人間は欠点のない人を好きにはなりませんよ
  • 笑って楽しむ気持ちがあれば、いくつになっても心を若々しく保つことができる
  • 今までやってきたことが、全部、役に立っているんだよ。無駄なことはひとつもない

というような感じ。

 

正直、まだ人生に見通しが立っていない僕としては、

綺麗事じゃないか…?

という気持ちがある。んだけど、まぁ、そこらへんは読んでいてまったく気にならなかった。改めて自分で文字にしてみると信じられないが、そこはやなせたかし。

ぼくの歌の中で代表作のように言われている「てのひらを太陽に」の一節は、

「生きているからかなしいんだ」である。よく「なぜ悲しいんですか」と聞かれる。悲しみがなければよろこびはない。不幸にならなければ幸福はわからない。

空腹のときに食べるラーメンがどんなにおいしくて、幸福なのかは実感できない。ぼくらはこのさびしげな人生の中で悲喜こもごもに生きるのだ。そして一番うれしいのは人をよろこばせることだ。

 

いくつもの挫折や失望を経験してきた著者だからこその言葉が心の琴線に触れる。なんとなく不安になっている方に読んでほしい一冊に仕上がっていた。

 

 

 

「明日をひらく言葉」
印象的だった文章

「明日をひらく言葉」を読んでみて印象に残った部分、一節を備忘録として抜き出しておく。多くなり過ぎたので数を減らしたが、少しでも気になるフレーズがあれば是非、本編を読んでね。

 

 

危機の中にある、何か

危機と地獄、辛酸のなかに重要な何かがある

長い人生では、一回や二回は地獄を通過したほうが、かえっていいのかもしれません。

 

 

なんでも引き受けてみるといい

難しい仕事や未知の仕事には、好奇心と冒険心がそそられる。新しいことに挑戦するのはすごいチャンスだと思う。声をかけられたら、「できない」と断らずに、無理矢理でもやってしまえばいいんだ。

 

 

運について

運をつかむには、自分のやりたいことをずっと継続して、やめないことだ。

「継続は力なり」という

同時に「継続は運」なのだ

「運がよけりゃ」と、棚の下でぼた餅が落ちるのを待っていても、そんな好都合なことは起こらない。自分でぼた餅をつくってこそ、類は友を呼ぶではないが、いろんな餅が寄ってくるのだと思う。

 

 

仕事に対する不満

「この仕事は向かない」

「この仕事は不満だ」

と言って、熱を入れずにただウロウロしているだけなら、一生そのままで終わってしまう。

つまらないなら、どうすれば面白くなるのかを考えて、自分で工夫してみる。いまの仕事に不満を持っていたら、天職には出会えないそうだ。損切りも大事だが、気に食わないとすぐに転職する姿勢にならないよう注意したい。

 

 

責任は自分で負う覚悟

戦うときは、自分ひとりだと思わなくてはいけない。道連れをつくるのはよくない。どんな場面でも責任は自分で負う覚悟が必要だ。みんなでやると、「怖くない」という心理になって、悪いことまでしてしまうことがあるからだ。

 

 

バランス・強調

絵でも、光が当たる部分を際立たせたいなら影をしっかり描く。同じように、正義を引き立てるには、悪を登場させることが必要なのだ。

(中略)

甘い物にはちょっと塩を入れる方がいい。「毒」は絶対に入れてはいけないが、おもしろい話にしようと思ったら、ちょっと怖くしたり、悪を入れるといい。

良質な作品を描いているのに、読者がつかない。

という意見に対し、やなせたかし氏は「絶対に違う」と断言しているのが印象的だった。

 

 

「らしく」というひとつの価値観

「もういい年なんだから無茶はおやめなさい」といった世間の常識に従うことはない。元気を奪い、かせをはめてしまう言葉に唯々諾々いいだくだくと従っては、せっかくの長生きがもったいない。

「老人は老人らしく」しなくてもいいのだ。人間は人それぞれなんだから、「らしく」というひとつの価値観でくくる必要なんかない。

 

 

生きているおもしろさ

人生を振り返ると、きついなぁと思うことも多かった。

でも、この過酷を乗り越えることに、人生のが醍醐味だいごみあるのだ。ぬくぬく楽ちんなだけの人生なんてないだろうが、あったとしても、それでは生きているおもしろさがない

 

 

一番うれしいこと

人間が一番うれしいことはなんだろう?

長い間、ぼくは考えてきた。

そして結局、人が一番うれしいのは、人をよろこばせることだということがわかりました。実に単純なことです。

ひとはひとをよろこばせることが一番うれしい

 

 

 

総括:「明日をひらく言葉」
読書レビュー

読みやすく、前向きになれる

塩梅に仕上がっていた。さすがはアンパンマンの作者の本といういうこともあって、とっても分かりやすい。活字が苦手で、いっつもTiktokとかYoutubeのショート動画ばっかりエンドレスに見ているような知人でさえ、

めっちゃいいこと書いてあった!

と、インスタのストーリーに上げてたりした。主婦とかサラリーマンとかでも、サクッと読める。で、読んだ後、

仕事は大変だけど、一生懸命がんばってみよう…!

と、前向きになれる。

 

希望も幸福も考え方ひとつ。

絶望や貧困すらも糧にできる精神状態に導いてくれるような、とっても良い本だった。

 

 

created by Rinker
¥513 (2024/09/19 15:05:54時点 Amazon調べ-詳細)

 

 

 

こちらもおすすめ

 

 

おすすめの記事